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稲村のスランプ構造

【写真1】「稲村のスランプ構造」まだ固まっていない堆積物が海底をすべり下り(海底地すべり)、崩れずにぐにゃりと曲がったようすをスランプ構造と呼びます。このスランプ構造は、およそ1600万年前に海底斜面でできたものです。 【写真2】「スランプしていない正常堆積物」スランプ構造の左側の露頭では、正常な状態の地層の重なりが観察できます。白っぽい荒い砂から暗灰色の泥まで、上に向かって粒が細かくなる地層の組み合わせが何枚も重なっています。砂が泥に変わるあたりに黒い胡麻粒にような生痕化石がたくさん見つかります。スランプ構造を形成したのは上部に見える、それぞれの特徴の異なる8枚の砂泥の地層です。   【写真3】「繰り返す地層」露頭面右に小さな折り返しが見えます。この面全体では、スランプ構造を形成した8枚の地層全部、または一部が少なくとも3回繰り返して重なっていきます。上部にはスランプ形成を引き起こしたと考えられる2枚の凝灰岩の土石流堆積物と、軽石凝灰岩層が重なります。 【写真4】「スランプ前面の断面」下から正常堆積物、次にスランプをつくる地層が2回繰り返しています。さらに、2枚の凝灰岩層と軽石凝灰岩層がはっきりと観察できます。1枚目の凝灰岩層の中ほどと、2枚目の凝灰岩層の底面に不規則な形をした泥岩の礫が含まれていますが、これは凝灰岩が土石流となって水中を流れるときに先に堆積した泥を削り、取り込んだものです。                                                                        

  • 緯度:36.68552477521839°
  • 経度:137.43511997626953°
  • 標高:400m

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