東に北アルプスを見、西から北に黒部川扇状地、さらに北に日本海があり、その田園風景の中に、下山芸術の森があります。その施設の中心にあるのが、大正15年に建設されたレンガ造りの黒部川第二発電所です。取り壊される予定だった水力発電所を北陸電力から譲り受け、美術館として生まれ変わりました。この発電所は黒部川の豊富な水量を利用した農業用水と高低差23mの河岸段丘を使った珍しい小型水力発電所です。館内にはタービンや導水管が当時そのままの形で残されています。館入口横の長い階段で河岸段丘崖を登ると、扇状地に広がる散居村と北アルプスを一望できる展望塔があります。自然と調和し、長い歳月を経た歴史建造物として、1996年に国の登録有形文化財に登録されました。

• 緯度：36.9071°
• 経度：137.5314°
• 標高：60m