雨乞いの石として信仰されている蛇石は、片貝川上流の川原にあり、花崗岩に入っている濃い緑色の輝緑岩の模様が岩に巻き付いている蛇に見えます。蛇石は今の場所よりも上流にあった岩石で、片貝川の水によって運ばれてきたと考えられています。この蛇石には、昔、三太という狩人がこの谷で巨岩を抱いた竜を発見し、最初に銀の弾、次に金の弾を撃ちこんだところ、大きな岩を抱いたまま死んだという伝説があります。旱魃(かんばつ)になるとこの石をたたけば雨になると信じられていて、夏期に水不足のおこりやすい片貝川に豊富な水をもたらす石として祭られています。また、蛇石の近くに龍石祠が建立され、片貝川に発電所を持つ北陸電力や、地元住民が春と秋に祭礼を行い、農業と電力事業の発展を願い、雨乞いの石に感謝をしています。

• 緯度：36.70876219878319°
• 経度：137.52409878758195°
• 標高：552m